中央線グリーン車

昨年末から徐々に2階建て車両が導入されていたJR東日本の中央線。高校生にして超混雑の洗礼を受けたSunHeroも、最後に勤めた会社が浜松町へ移転した際、折り返しで通勤特快になる下り電車に乗って、高尾から東京まで全線を座って通勤という非常手段に出た。

安心して下さい。通勤定期は東京=高尾間で買ってましたから、不正乗車には当たりません。通勤電車の運行区間を端から端まで乗るとなったら、こうでもして座って行きたいじゃないですか。

あの会社はお人好しだったから、毎月給料と一緒に1ヶ月分の定期券代を支給してくれました。もちろん、本当の乗車駅から浜松町駅までの分です。ところが、ある方法で浜松町=高尾間の6ヶ月定期券を買うと、浜松町=本来の乗車駅間を毎月買うのと、ほぼ同額になると知りました。

しかも、この裏技はJR東日本公認でした。今でも、通用するんじゃないですか?これを知ったのは、VIEWカードで定期券を買うと、通常3%還元のところ、6%のポイント還元になると知ってからのことです。

当時は一部の自動券売機でも定期券が買えるようになっていましたが、裏技を使うにはみどりの窓口で購入する必要がありました。この段階で全区間を1枚の定期券で買ったら、元も子もありません。

それに気付いたのが、みどりの窓口で順番待ちをしながら、時刻表であれこれ運賃を計算してみた成果です。すなわち、とある駅で区切って、定期券を連続する区間で2枚に分けた方が、定期代が安いじゃんという訳です。

念のため、旅客営業規則とやらで禁止事項(不正行為)になっていないか調べました。いわゆるキセル乗車だったら、不払運賃に罰金が上乗せされた額が請求されます。果たして、それだけで済むのでしょうか?

街の警察署には突き出されないと思いますが、鉄道警察にでも連行されて、こっぴどく怒られた上、勤務先に連絡されて、即日懲戒解雇になることでしょう。よい子の皆さんは、キセル!ダメ!絶対!真似しないように!!!

さて、そうやって買った定期券は、一方の定期で入場したら、もう一方で目的地の改札を出なければなりません。接続駅以外で自動改札に間違った方を入れてしまうと、たちまち通せんぼです。

もう一つ注意してほしいのが、買ったばかりの定期券だと、目的地で確実に出れません。改札に入る前に、改札脇の駅員の居る事務所で、「紐付け」(連携)の儀式を行なってもらいます。

この思わぬカラクリが隠されていたのに気付いた時は、個人的にノーベル賞か金獅子賞か国民栄誉賞でも貰ったかのような気分でした。しかも、駅員さんも何も文句は言いません。

以上の手順から、JR公認だと、ご理解いただけたかと思います。SunHeroの場合は、利益は出ませんでしたが、利便性は向上しました。万が一、乗り過ごしても、しれっと乗車したまま、折り返して帰るだけです。

今では定期乗車券の料金は、ネットで簡単に調べられますネ。堂々と通勤費を節約できるんですから、調べてみては如何でしょうか?

子供の頃からJR中央線沿線で育ったSunHeroは、東海道線とか宇都宮線とか高崎線とかの中距離通勤列車が、京浜東北線と併走する区間で、幾つかの駅を通過するのを、理に適っていると思っています。2階建て車両の導入も、好意的に受け止めていました。

しかし、中央線に2階建て車両を、それもグリーン車扱いにするのは、如何なものかと思います。中央線は、各駅停車・快速・特別快速(特快)の三種類が運行しています。

このうち、停車駅の少ない特快は良いとしても、平日は中野駅以西、休日は三鷹駅以西で各駅に停まる快速や早朝深夜の各駅停車の場合、一体どれほどの人がグリーン席料金を払ってまで乗るのでしょうか?

中央線グリーン車料金表

東京から高尾/青梅までは、均一のグリーン席料金です。乗車前のホーム券売機やモバイルSuica購入=750円、乗車後の車内購入=1,010円です。これは、昔運行されていたホームライナーの500円よりも、ナント1.5倍以上の高さです。

おまけに、乗車にはSuicaかモバイルSuicaが必須です。なぜなら、乗車後、席に着く際に、座席の真上にあるSuicaマーク部分に、購入時に乗車区間情報が一緒に記録されたSuicaかモバイルSuicaをかざす必要があるからです。ランプが緑色になって、降車駅に着くと赤色に変わります。

グリーンアテンダント(GA)と呼ばれるグリーン車添乗員は、走行中何度も通路を行き来します。赤色ランプの下に客が居た場合、グリーン券を確認します。

所持していれば、タッチ忘れなので、実地訓練が施されます。不所持なら行き先を確認した上で、料金を徴収し、グリーン券兼用の領収書を発行して、客に渡します。それだけで、天井のランプが緑色になります。

どういう仕組みか、イマイチ分かりません。まるで手品です。客にはタッチさせるくせに、GAは印字された紙を渡すだけ。ふと見上げると、もう緑色なんですねぇ~。

紙のグリーン券は?って言われてもねぇ~。更に260円も高いのに、一体誰が買うのでしょうか?各駅の中央線ホームには、Suica専用のグリーン券販売機まで設置しているのに。モバイルSuicaは使えません。モバイルSuicaアプリだけで購入できるから。

JR東日本も労働力不足に備えて、車掌を廃止して、運転手だけのワンマン・オペレーションを目指しています。なのに、2両あるグリーン車に、一人ずつGAが配置されています。中央線の全編成が、グリーン車2両付12両です。以前よりも、人件費が嵩んでしまうじゃないですか?

JR東日本で1位2位を争う混雑路線に、本当にグリーン車は必要だったのでしょうか?普通車両の方が、もっと沢山の人が乗れるので、混雑緩和に効果的だと思います。混雑に乗じた犯罪も、少しは減ると思われます。

モバイルPCで仕事ができるよう、電源やWi-Fiが完備されています。でも、旅行カバンが置けそうなスペースはありません。つまり、ビジネス仕様の内装です。

特急列車を転用したホームライナーほど、ゆったりしてはいません。出社前から仕事ですか?帰宅中も仕事ですか?24時間働けますか?そんな感じです。(BGMは坂本龍一、はあっ?聞こえませんか?笑)

そして、最大の問題点は、グリーン車なのに、指定席ではないということです。ラッシュ時には2-3分間隔で到着する全ての通勤列車に、2階建てグリーン車が連結されています。これでは、特急列車のように何時何分発の○○行きと、乗車列車が指定できる訳がありません。

すると、限りあるグリーン席に、キャパ以上の客が乗り組んでくる可能性があります。せっかく買ったのに、座れない恐れがあるのです。また、ドア付近のデッキに立っていただけでも、グリーン席料金を払わなければなりません。

コンサートでよくある最前列席でも、例えば3階席の最後部席でも、「全席指定」の名の下に、チケット代が一律9,000円とかいう場合と同じです。SunHeroは常々前者と後者の鑑賞料金に、客が納得するような価格差を設けるべきだと思っています。例えば、前者が10万円、後者が5千円とか。

さて、中央線のグリーン席が乗車列車も座席も指定できないから、こんな問題が起こるのです。ホームライナーのように、全席指定で売り切れ御免なら、そういう事態にはなりません。しかも、各駅停車区間では、他の車両が混んでいる時に、GAの目を盗んで、2駅くらいデッキで立ったまま乗って行けそうです。

コロナ禍以前よりは緩和されたとは言え、朝の通勤・通学ラッシュはまだまだ酷い有様です。何しろ、ピーク時には東小金井や武蔵境といった駅では、武蔵小金井始発の電車くらいしか乗れません。

逆に、武蔵境で下りて、亜細亜大学に通学するとなると、国分寺駅辺りで降車側のドア近くに待機しないと、降り損なってしまいます。万一降りられなかったら、次の三鷹駅まで行って、下り電車に乗換えて戻るしかありません。

三鷹駅では、総武線直通の各駅停車や東西線直通の地下鉄に乗換える客が、地響きを上げて降ります。次の吉祥寺駅以降は再び混む一方で、今度は中野駅で乗れない・降りれないという事態に見舞われます。

新宿駅まで5分程の辛抱ですが、SunHeroが通勤していた頃には、度々急病人が出ました。正に 病気 正気の沙汰ではない状態です。

新宿では多くの客が降り、別の多くの客が乗ってきます。混雑ぶりは、結局変わりません。そして、四谷でようやく混雑が解消されます。御茶ノ水で総武線直通の各駅停車に乗換える客が降りると、始発駅よりも車内はガラ空きになります。

そんな通勤を一体何十年続けていたのでしょうか?SunHeroは、ある意味早期退職のおかげで、命からがら満員電車地獄から脱出できました。特に終わりの方=浜松町まで行く羽目になった頃は、出社と同時に小休止でした。

途中から時差出勤にして貰いましたが、50代後半=アラカン(Around 60)ともなると、往復4時間の週5日通勤は、それだけで疲れて、作業効率が落ちます。

それを朝っぱらからサボっていると叱責してきたクソ上司め!お前は通勤定期を持っているくせに、自宅マンションから健康のために毎日徒歩2-30分だと 本当に定期券、買ってたのか?お前なんか、直下型地震が来て、マンションの下敷きなって死んじまえ