隅田川テラス入口

12年振りで日本橋浜町の明治座を訪れた。それも、1週間で2回もだ。流石にそうなると、今まで見えなかった浜町の本当の姿が見えてきた気がした。

大通りは結構な交通量だが、ひとつ裏通りへ入れば、少々年季の入った低層のマンションやアパートばかり。戸建て住宅なんて、老舗の商店くらいのもの。

確かに、自分で商売していなければ、土地の有効活用は難しそうだ。伊達に「日本橋」が付いている訳じゃない。閑静な住宅地が、目抜き通りのビル群に守られているようだ。一見、オフィス街のような街だが、一歩横丁に入れば、人々の生活がある。

隅田川を往来する水上バス

二度とも開場前に着いたこともあって、付近を散策してみたら、浜町駅の上の公園の向こう側は、隅田川だった。水上バスが行き交い、頭上には首都高が縦横無尽に通っている。向島線と小松川線の分岐点付近なので、何頭もの竜が凌ぎを削っているようだ。

両国JCT下から見た隅田川

明治座の通りに戻れば、トルナーレ日本橋浜町という構想マンションが、浜町一帯を牛耳るかのようにそびえ立つ。立ち退きを余儀なくされた元住民は、今何処に?

両国JCTからでも見えるトルナーレ日本橋浜町

そして、このマンションに象徴されるように、界隈の住人はハイ・ソサエティーな生活を送っているらしい。こんな狭い横町から現れるクルマは、高級車ばかりだ。SunHeroとは生活レベルが違いすぎて、とてもこんな地域に住みたいとは思えない。

ただ、東京西部から行く場合、歌舞伎座や帝国劇場、日生劇場、東京宝塚劇場、新橋演舞場よりも楽に行ける。すなわち、新宿もしくは笹塚で、都営新宿線に乗換えるだけだからだ。

さて、帝劇建て替えの間、明治座で多くの演目を引き受けるそうだ。歌舞伎や和物は違和感なく鑑賞できそうだが、洋物ミュージカルとなると妙な感じだ。